飛行機はどうして飛ぶのだろうか その4


 

エンジン

推力は、エンジンで作り出します。そのエンジンにもいろいろな種類があります。

ピストンエンジン

一般航空機に最も多く使用されている動力装置は、ピストンエンジンです。
このエンジンは、基本的には自動車のエンジンと似ていますが、次のような
重要な違いがあります。ちょっと難しい話ですが。

・多くの航空機のエンジンは空冷です。この冷却方式を使用することで、
ラジエータと冷却液の分だけ機体が軽くなり、安全性が高まります。
水冷エンジンを使用している場合、冷却剤漏れや冷却装置が故障す
ると、すぐにエンジンが停止してしまいます。
・航空機のエンジンには、マグネトーによって作り出される電力がプラグに点火する、
二重点火装置が搭載されています。クランクシャフトによって回転するマグネトーは、
航空機のバッテリーから独立しています。また、各シリンダーに2つずつの点火プラグ
があります。一方のプラグまたはマグネトーが使用できなくなっても、もう一方によって
燃料を燃焼させることが出来ます。
・航空機のエンジンは、広い範囲の高度にわたって作動するため、動力制御装置には、
機体が上昇/降下した際に適切な空気と燃料の割合を維持するために、パイロットが
手動で操作する、混合気コントロールが含まれています。

航空機に利用されている多くのピストンエンジンには、燃料と空気をシリンダーへ供給するための
キャブレターや、燃料噴射装置が搭載されています。キャブレターによって、シリンダーに入る前に、
燃料と空気が混合されます。キャブレターは比較的安価なため、小型エンジンによく利用されています。
大型のエンジンでは、通常、燃料噴射装置が搭載されています。この装置では、燃料は直接シリンダー
に噴出され、そこで、吸気行程中に空気と混合されます。

ジェットエンジン

・ターボジェットエンジン

ターボジェットエンジンでは、エンジンに流入する空気の大部分が、
いくつかの圧縮タービンを通過して、燃焼室に入ります。ここで燃料
を加えて急激に燃焼させ、できた高圧ガスをノズルから吹き出して進
みます。ターボジェットエンジンでは、エンジンの推力の大部分が排気流によって得られます。
ターボジェットエンジンのほとんどが、より静かで効率的なターボファンエンジンに代わりました。

・ターボプロップエンジン

ターボジェットエンジンでプロペラを回転させ、ジェットとプロペラの両方で
推進力を作るジェットエンジンです。ターボプロップ機はターボジェット機に
比べ騒音が低く燃焼する燃料の量も少なく「YSー11」という飛行機にも使
われていますが、効率的なのは、毎時約640km(毎時400マイル)の速度までです。
プロップジェットとも呼ばれます。

・ターボファンエンジン

ターボジェットエンジンの前の部分にあるファンで、大量の空気を吸い込み、
その一部をエンジンに送り、残りをそのまま後ろへ押し出します。静かで燃費
がよく大きなパワーが出せるので、ジャンボ機など、最近の飛行機に使われています。

 

ターボファンジェットエンジンには、従来はなかった巨大なファンが
全面に配置されています。このファンは1分間に約3000回転の
速さで回転して空気を取り込み、この空気の大半をそのまま外部
後方へ排出します。これが推力の8〜9割を生み出すのです。また
残りの空気は、圧縮機に導かれて約35気圧にまで圧縮され、燃焼
室で噴射されるジェット燃料(ケロシン)と混合。1600〜2000℃で
燃焼してさらに高速・高圧のジェット噴流となって噴出し、2系統の
タービンを回してファンや圧縮機の回転力を生み出します。そして
外部後方に噴射し、残り1〜2割の推力を生むわけです。


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